宅建試験対策、学習期間と比例しない合格率とやってはいけない「つまみ食い」の学習
多くの大手スクールでは、宅建試験対策講座の受験生を春生と夏生とに分類して、コース設定して講義を行なっています。
そして、一般の大手スクールでの講座では、春生の方が合格率が良くて、夏生の方がそれよりも劣るのが通常です。
物理的に夏生の場合は学習時間が少ないので、大手スクール側も、受験生側も当たり前のことように評価している場合が多いです。
僕自身、大手スクールの春前から始まる春生用の講座と8月に入ってから開講する夏生用の講座を受け持ってきましたが、僕が担当した講座に限っては、受講された生徒さんの合格率は変わりませんでした。
昨年は夏生のみの担当が無かったので一昨年のデータになりますが、どちらも60%の合格率でかわりがありませんでした。
もちろん、学習時間=回転数に比例して、夏生の得点は春生の得点より2点程度低くなっていますが、充分に合格圏内です。
一般的に夏生の合格率は春生よりも劣るのが通常なのに、僕の担当講座では、なぜそのような現象が起こらないのでしょうか。
理由は、春生であろうが、夏生であろうが、講義で取り扱う「知識量」を基本的に変えないからだと考えています。
合格に必要と考えられる知識については、必ず講義で取り扱うようにしているのが僕の講義のポリシーのひとつです。
お家に帰ってから過去問集を開いたとたんに、見た事も聞いた事もない知識が頻繁に登場するのは受験生にとって酷ですし、実際、テキストなどにまとめる作業も出来ないハズです。
もちろん、夏生の場合は限られた講義時間しかない訳ですから、ペースも速くなりますし、時間延長なども当たり前でやってきましたが、特別な方法でもないハズの僕の指導どおりの方法で学習された方は、皆合格されています。
残念ながら不合格となった20%の方は、自己管理できなかった方で、残りの20%は、いきなり4択で演習されたなどの指導どおりに学習をされなかった方だと分析しています。
本試験までの時間が限られているからといって、「つまみ食い」の学習をされても、運がよければ合格できる場合もありますが、実際のところは、知識量が足らずに「あと何点足らなかった」と後悔される場合が多いのではないかと思います。
「出るところだけ?学習」する「つまみ食い」の学習をされて、確実に合格できるのであればそれでも良いのでしょうが、「出るところだけ?学習」して合格できるのであれば、春生であっても「出るところだけ?学習」すれば良いことになってしまい、大手スクールの講座や市販本の構成自体が矛盾してしまいます。
これから学習を始める場合であっても、春生と同じ知識量を身に付けていかなければ、確実に合格できる可能性は低いです。
そんな事から、宅建梶原塾では、「出るところだけ?」の学習用の教材は作製しないことにしています。
どの時期から学習される場合でも同じ教材を使用し、全体を回転させる回数が変わるだけの構成をしています。
短い期間であっても、しっかり自己管理して間違いない方法で学習することができれば、確実に合格することは可能なのです。
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)