模擬試験の受験と「みんなが解ける正解率の高い問題」について
前回の管理業務主任者試験対策の記事の中で、「みんなが解ける正解率の高い問題」を正答できれば合格ラインを超える得点をすることができる」と書きましたが、「みんなが解ける正解率の高い問題」とは何パーセント以上の正解率となった問題を指すのでしょうか。
宅建試験と管理業務主任者試験に共通するお題として考えてみます。
模擬試験の受験に関して、よく何パーセント以上の正答率の問題を復習しなさい旨のアドバイスを目にしますが、一律に何パーセント以上という指導はあり得ないです。
「みんなが解ける正解率の高い問題」の位置づけは、どの模擬試験なのかによっても変わってきますし、模擬試験の開催時期や受験者層によっても異なってくるからです。
また、本試験で合格するために模擬試験を受験する訳ですから、「本試験で出題された際には必ず正答できなければならない問題」についてはしっかりと復習することが大事ですが、しっかりと復習しなければならないか否かの選別を一問(4肢)単位で行うのは危険です。
たとえば、(a)4肢のうち3肢については難問だったにもかかわらず、正解肢となった肢が平易だったために正解率が高くなっている問題もありますし、(b)受験生を悩ませた2肢が難問だったために正解率が低くなっている問題でも4肢のうち残り2肢については最重要ポイントの知識である問題もあります。
ですから、単に一問(4肢)の正解率だけで判断してしまうと、(a)合否に影響しない難問についても復習しなければならなくなり、これまでの学習でマスターできていた「似て異なる重要な知識」について、本試験の直前に訳がわからなくなってしまう恐れがでてきますし、(b)最重要ポイントについて、模擬試験で「ぶれた知識」を確認する作業を行うチャンスをみすみす逃してしまう事になりかねないです。
少なくとも、上記のような点に触れずに行われている無責任なアドバイスには注意が必要です。
過去問を分析する際には肢単位で分析しなければ合格に直結した教材の作製はできませんが、模擬試験についても肢単位で分析することが大事なのです。
尚、梶原塾では、「本試験で出題された際には必ず正答できなければならない問題」を中心に構成し、良い復習の材料となるように模擬試験を作製しています。
梶原塾 講師室
梶原塾 専任講師のブログ -宅建試験・管理業務主任者試験対策ブログ-